[速読練習]1日1冊読書記録[制限時間30分]

1日1冊30分の制限時間での読書記録。備忘録も兼ねて。速読のハードルを下げ、やってみようかな、と思っている人の役に立ちたい。

モノ造りでもインターネットでも勝てない日本が、再び世界を驚かせる方法―センサーネット構想

最初の質問

Why?  今後の世の中の流れを知りたい

What? 日本は何をする?

How? 世の中の流れを知り、勉強やアイディアにいかす

 

実践アイディア

センサーを意識する、情報をとりに行く

センサーネット構想による、

夢みたいな世界をイメージする

 

日米再逆転の戦略

IoTとも、インダストリー4.0とも違う、次世代のコンセプト

 

 ネット事業の弱点

20世紀末頃、米国は競争の焦点をシフトさせた。

「規模の経済」から「ネットワークの経済」に。

インターネットは、米国が何十年もかけて築きあげてきた通信基盤。

起源は1969年、国防総省管轄下の高等研究計画局(ARPA)にある。

軍事・学術用インターネットが一般公開、インターネットに。

2000年ごろから爆発的に普及、グーグルやフェイスブックなどのネット企業が急成長。

 

ネット事業

ネット事業は後追いが難しい。

多くの人が利用すればするほど1人1人が受ける便益が大きくなる、

「ネットワークの経済」が働くため。

ネットビジネス=ユーザー一人増えたときにかかるコストがほぼゼロ。

早くユーザーを増やした企業が圧倒的優位に立つ。

日本にはグーグルやアマゾンに比肩する企業が見当たらない。

狙い所

グーグルはユーザーの検索行動を、アマゾンはユーザーの知的関心を学習し、

検索やおすすめの制度に反映させている。

彼らの強みはこれらの個人の属性情報の蓄積にある。

しかしそこには、常にプライバシーという厄介な問題が控えている。

 

Gメールは世界で5億人以上が利用。

これが無料なのは、内容を読み取って広告を表示できるから。

グーグルは2012年から、異なるサービスから得た情報を統合するようになった。

複数のサービスから個人情報を収集して、そのユーザーの総合的なプロフィールを作成するようになった。

これはより深刻なプライバシーの侵害近づいたことは間違いない。

 

センサーネットという道

米国が築いたインターネットに便乗する限り、日本は主導権を奪えない。

日本の活路は、プロトコールが組織や個人を特定できるインターネットの欠陥をつくこと。

つまりセンサーを使い、個人を識別しない”第二のネットワーク”を築く。

これならプライバシーシンガの心配はない。

プライバシーから完全に切り離したセンサーネットは、インテリジェント・ソサエティの立役者になり得る。

例えば、夜、誰もいない歩道を照らし続ける街灯も、センサーを活用することでほおうしゃを感知し点灯することが可能。

このようにセンサーが生成する情報は、個人と関連付けることなく、「無駄をなくす」という方向に役立てられる。

ラジオから流れてくる道路交通情報は、主要幹線に限定されている。しかもリアルタイムではない。

過去の交通量や運航速度の情報により、混雑する経路を予想して事前に推奨経路を「売る」サービスが成立しても不思議ではない。

事故が起きたときなどに素早く迂回経路を示せれば、そこから生まれる価値は大きい。

さらに近隣の商業施設や公共施設の駐車場空きスペースまでセンサーネットに流れるようになれば、帰路につく車の台数も予想できる。

多種多様なデータが豊富に提供するようになれば、我こそはと思う人たちが工夫の限りを尽くして、これまでには単なる夢とされていたサービスを実現するに違いない。

 

三品 和広さん、ありがとうございます。